損金(そんきん)、経費(けいひ)、償却費(しょうきゃくひ)は、いずれも「会社からお金が出ていく(またはコストになる)もの」ですが、使われる世界(会計か税務か)や意味合いが異なります。 [1, 2]


1. 3つの言葉の基本スタンス

用語使われる世界意味・定義主な目的
経費(費用)会計(企業のルール)売上を上げるために使った全般的なコスト会社の「本当の利益(儲け)」を計算するため
損金税務(税金のルール)法人税を計算するときに、収入(益金)から引いてよいと法律で認められた費用・損失払うべき「法人税」を計算するため
償却費(減価償却費)会計・税務(共通)高額な資産(建物や車など)を、1度に経費にせず、何年かに分けて配分する費用のこと長く使う資産のコストを期間ごとに正しく割り振るため

2. それぞれの具体的な違い

① 経費(費用)とは?

  • 概要: 会社が事業を行うために使ったお金のことです(会計上は「費用」と呼びます)。 [1, 2]
  • 範囲: 給料、家賃、仕入代、水道光熱費など。 [1, 2]
  • 特徴: 「会社の成績を正しく示すこと」が目的なので、会社が「これは事業の経費だ」と判断して帳簿につければ、基本的にすべて経費(費用)になります。 [1]

② 損金とは?

  • 概要: 税金の計算をする際に、売上(益金)からマイナスしてよいと税法で定められた費用や損失のことです。 [1, 2]
  • 関係性: 「損金は、経費の一部」です(ただし、ズレがあります)。 [1]
  • 大きな違い(ズレ):
    • 会計上は「経費(費用)」にできるけれど、税務上は「損金」にできないもの(損金不算入:会社の罰金、税金の支払い、限度額を超えた交際費など)があります。
    • そのため、「会計上の利益」と「税務上の所得(税金をかける対象)」は一致しません。 [1, 2]

③ 償却費(減価償却費)とは?

  • 概要: 10万円以上するパソコンや車、建物などの高額な固定資産を買ったとき、その代金をその年の経費に一気にせず、耐用年数(使える年数)に応じて分割して毎年経費(および損金)に入れていく仕組み・費用のことです。 [1]
  • 関係性:
    • 帳簿上(会計)では「費用(経費)」になります。
    • 税法上も、決められた限度額の範囲内であれば「損金」として認められます(これを「損金経理」といいます)。
    • つまり、償却費は「経費」でもあり、条件を満たせば「損金」でもあるという重なった存在です。 [1, 2, 3]

まとめ(一言でいうと)

  • 経費 = 会社の「お財布から出ていった(または発生した)仕事のコスト」【会計】 [1, 2]
  • 損金 = 国(税法)が「税金を安くしてあげるからマイナスしていいよ」と認めたコスト【税務】 [1, 2]
  • 償却費 = 高いものを買ったときに、何年かに分けて毎年少しずつ計上するコスト(=経費の一種であり、損金にもなる) [1, 2]

もし特定の勘定科目(例えば「この支払いは経費になる?損金になる?」など)について知りたいものがあれば、具体的な項目を教えていただければさらに詳しく解説できます。